公益財団法人ふくしまフォレスト・エコ・ライフ財団 基本理念
財団の基本理念は、県民がさまざまなかたちで森林とふれ合うなかで自然との共生を考え、体験する、フォレスト・エコ・ライフの実践と保健休養の場である、ふくしま県民の森の公益的サービスを展開することにある。
人間はもともと自然が対応できる範囲内で生存を果たしてきたものであるが、技術的進歩による生活規模の拡大は、自然の対応範囲を超え、環境汚染、オゾンホールの生成、山野の荒廃と生物種の絶滅的変動など見過ごすことのできない現象を経常的に引き起こしている。このような現状を踏まえて、国、県は環境基本計画の策定に当たって、「自然との共生」の意識向上を基本理念の一つとして定めた。財団が掲げるフォレスト・エコ・ライフは、自然生態系の恒存性に学び、それを損なうことなく永く利用していく、「自然との共生」を希求する生活である。
フォレスト・エコ・ライフを動機付け、それによって養われる心は5つにまとめられる。
- 自然を大切にし、自然に学ぶ心
その心は、自然界生態系にならって資源の循環利用に努め、社会システムをより持続性の高い方向へ改革することを目指す。
- エネルギー資源を大切にし、節約する心
エネルギーは循環せず、使えば無くなる。その心は、化石エネルギーなど、限りあるエネルギー資源を大切にし、後世にわたって利用できることを目指す。
- 要らなくなった物を慈しみ、再利用の道を思いやる心
自然生態系は熱エネルギー以外の廃棄物は出さない、ゼロエミッションのシステムである。その心は、人間社会でも最終廃棄物はできるだけ少なくし、恒存性の高いシステムへの改革を目指す。
- 他との共存を希求し、独占欲を自制する心
自然界の基本は共生であり、それを否定するものは生き残れない。その心は、人間がいわれない独善や軽蔑あるいは安易に慈しむ情を捨てて、野生動物の生き方に謙虚に学ぶことを目指す。
- 文化的継承を尊重し、現在に生かす心を育てる
その心は、文化的継承の長い実践の歴史を重んじ、その合理性の追求と現在への応用の道の追求を目指す。